常温収縮チューブ工法で常時水没環境に対応! 道路以外にも適応用途の拡大が期待される注目製品

今回の記事では、スリーエムジャパン株式会社様から販売される「3M™水没対応常温収縮型低圧ケーブル用接続材」について詳しくご紹介していきたいと思います。
業界関係者のなかでは、ND-S/Yシリーズとして認知いただいている本商品は、SDSの道路付帯工事への出荷実績ではNo.1の材料です。近年、その施工性の良さ、防水性能から、道路以外にも本製品を活用したいとの声をいただいています。さまざまな優れた特長を持つ3M™ 水没対応常温収縮型低圧ケーブル用接続材について、メーカーであるスリーエムジャパン株式会社のご担当者様にうかがいました。
目次
3M™ 水没対応常温収縮型低圧ケーブル用接続材とは?
スリーエムジャパン株式会社様が販売する「3M™水没対応常温収縮型低圧ケーブル用接続材」は、水没環境に対応する常温収縮チューブ接続キットです。 常温収縮チューブ工法は日本に入ってきてから20年ほどの歴史があります。3Mの常温収縮チューブ工法は発売当初は一時冠水までの防水性でしたが、現在は常時水没環境にも対応出来るまでの防水性まで進化しております。 防水性を高めた本製品の特徴をうかがいました。
3M マーケティング部様 :3M™水没対応常温収縮型低圧ケーブル用接続材は、防水パテを内蔵した常温収縮チューブで、常時水没環境となる低圧ケーブルの直線・分岐接続ができる材料です。
内蔵された防水パテにより、従来のレジンを注入する工法と同等の防水性能(JIS C 0920 IPX 8 相当)を実現しながら、施工性に優れていることが特徴です。
本製品は、NETIS(新技術情報提供システム)に登録されており、道路用の低圧接続材としての販売に限定されております。製品の優れた特性は、多くの道路付帯工事に採用されてきた実績に証明されています。
3M™ 水没対応常温収縮型低圧ケーブル用接続材を採用するメリット
前述のように、同製品は主に道路付帯工事に多く採用されてきた製品です。 読者の皆さまにも、3M™水没対応常温収縮型低圧ケーブル用接続材の特長とその採用メリットをより詳しく知っていただきたく、3M様にお話しをうかがいました。
3M マーケティング部様:はじめに、常温収縮チューブの工法の特長をご紹介します。 常温収縮工法は、コアによって拡張されたチューブの内部にケーブルを挿入、コアを引き抜くだけでチューブが収縮し、ケーブルの接続部を保護することができる工法です。 火器など特殊な工具が必要なく、施工時間が大幅に短縮できるほか、人による施工品質のムラも軽減します。
さらに本製品は、防水性を高める為にチューブ内部にパテを入れており、常時水没環境に対応しています。 防水パテは流動性があり、接続部とケーブルとの密着性を高め、より一層の防水性を確保する役割をしております。 従来、水没環境で使用しているレジン工法と比べ、当社の調べで施工時間を約75分も短縮することが可能です。
また、コンパクトの設計のため、狭い場所でも施工・配線が可能です。
可とう性のある本製品は、狭いハンドホールの中でも取り回しが楽に行えます。
本製品は耐火ケーブルの接続にも対応しています。耐火ケーブル用製品にはロール状の耐火シートが付属しており、
シートを巻きつけるだけの簡単施工でガラスマイカテープ巻きの手間をなくしています。
3M™ 水没対応常温収縮型低圧ケーブル用接続材の特長と採用メリットまとめ
製品の特長 | 採用メリット |
水没対応常温収縮型チューブ | 施工品質の均一、即通電可能 |
防水パテをチューブに内蔵 | 高い防水性を実現 |
スリム&コンパクト設計 | 狭い場所にも施工・配線可能 |
可とう性のある接続部 | 施工後の取り回しを容易に |
ロール状耐火シートの採用 | テープ巻きの手間を軽減できる |
3M™ 低圧電力ケーブル用シート巻き形接続材料の採用実績
3M™水没対応常温収縮型低圧ケーブル用接続材は、その優れた施工性・防水性から多くの道路付帯工事の現場で採用されています。スリーエムジャパン株式会社様に代表的な採用事例をうかがいました。
採用事例
ND-S/ND-Yシリーズ | |
製品名 | 水没対応常温収縮型低圧ケーブル用接続材 |
採用されている会社 | 全国の高速道路会社など |
使用場所 | 全国の高速道路 |
特徴① | <常時水没環境で使用可能> 常温収縮チューブに内蔵された防水パテにより、レジン注入工法と同様の防水性能を実現しています。 ※防水性能(JIS C0920 IPX8に相当) シースの厚みと同じ深さの傷が入っても流動性のある防水パテが傷をふさぎます。 |
特徴② | <作業時間の大幅短縮> 施工完了後に即通電、引き回しが可能です。火器などの特殊工具が不要。 *自社レジン工法との組み立て時間で比較すると1/5の作業時間の短縮。 |
特徴③ | <コンパクトな仕上がりと均一な施工品質> スリムな仕上がりと可とう性のある接続部で、狭い箇所での配線が容易。 |
耐火接続には、ロール状耐火シートを付属 | 渦巻き状に成形した耐火材料を開発。接続部への巻き付け作業を大幅に改善。 (約90%削減)*当社試験結果に基づく 自己融着テープ・ガラスマイカテープ巻き工程が不要。 <耐火性能>消防庁告示耐火電線の基準に合格 (直線接続部:評定番号JFS0071号) (分岐接続部:評定番号JFS0072号) |
NETIS登録工法 | 登録番号:KT-160052-A 技術名称:防水部材内蔵 常温収縮形電力ケーブル 接続及び端末処理工法 |
SDSのおすすめポイント
常温収縮型の製品は、これまでにもさまざまな製品が販売されていますが、常時水没環境に対応する製品はあまりありませんでした。また高い防水性能を必要とする箇所には、まだレジン工法を活用している現場も多いと思われます。 SDSは、各社のケーブル接続材の特徴を把握したうえで、適材適所の商品選定を心がけており、今後、レジン工法に不自由を感じていらっしゃるお客様や、水没対応常温収縮型低圧ケーブル用接続材が適していると思われる道路付帯工事の現場には、本製品をご提案していきたいと考えています。 SDSでは現在、関西倉庫で本製品の在庫を常時持ち、基本的に当日出荷でスピーディにご納品できる体制を整えています。ぜひ、この機会に3M™ 水没対応常温収縮型低圧ケーブル用接続材の特長や採用メリットをよく知っていただき、お問い合わせいただければと思います。
カタログ・製品サンプルのお問い合わせ
SDSでは、3M製品はもちろん、さまざまなメーカー様の製品の特長を把握したうえで、お客様の現場のニーズや課題に合わせて最適な製品をご提案。国内在庫により、すばやくご納品できる体制を整えています。製品のカタログやサンプルをご希望の方は、ホームページからお気軽にお問い合わせください。